山王茶屋の運営コンセプト

 旧山王茶屋は、下野街道全道程130km余りの中程、山王峠の会津側に位置しておりました。
そのため、会津からの旅人は翌日の峠越えに備え、また日光方面からは日暮れ前にと急ぎ足で急峻の峠を越え、この山王茶屋を目ざしたことが想像されます。

 車社会の現代に換算すると、本州縦断程に相当するであろう過酷な旅程の中で、旧山王茶屋は幾多の旅人の命を繋いできたことでしょう。
 
 人馬に代わり、車などでの高速移動が主になった現代、旅行などの移動距離も飛躍的に伸びました。
 しかし、旅の危険性が軽減されたわけではなく、精神疲労などによる集中力の低下やわずかな気の緩みは、大きな事故を招きかねず、休息の重要性は今も変わらないと思います。

 一旦はその役割を全うした旧山王茶屋ですが、現在の場所に移築され、「古民家れすとらん」として旅人の安全を願う気持ちは引き継がれております。
   一日では巡りきれない広大な南会津ですが、急ぐ気持ちを少しだけ抑えて、山王茶屋での道草はいかがでしょうか?